明晰さ、穏やかさ、勇気

先週末、ODNJ(ODネットワークジャパン)年次大会に、アダム・カヘン氏が登壇されました。カヘン氏はU理論の実践家として、世界中の社会問題に取り組んでいます。2010年のカヘン氏とパートナーのレアン・グリロ氏による「チェンジ・ラボ」ワークショップ来日の際には、私もスタッフとして参加しました。

今回またカヘン氏が淡々と話すのを聴きながら、志高い内容もさることながら、その凄みのある「あり方」に圧倒されました。

「社会変革の実践者に必要な心がまえは、何だと思いますか?」と5つのポイントをあげて、そのうちどれが正しいと思うか、来場者に問いかけがありました。私も含めて、たくさんの 人がその5つのうち多くのポイントを正しいと思う、と挙手で示しました。

「私も以前は、この5つが正しいと思っていました。でも、いろいろなプロジェクトに関わるにつれて、その正反対だということがわかってきたのです」

5つ目のポイントは、「従来正しいと思った心がまえ:人を変えさせる」→「新しい心がまえ:他の人を変えることはできない。自分が変わるという謙虚さを持つ必要がある」というものでした。上の「正反対だということがわかった」というのは、それを体現しているものであり、プレゼンターであるカヘン氏が自分の間違いをそうやってあっさりと自己開示する態度そのものに、彼の「あり方」の源のひとつがあると思います。これまでの著書でも、同様のことはたくさん書いてあるものの、あらためて対面で(カヘン氏はネット参加でしたが)聴くと、心に迫るものを感じました。

『プロフェッショナル・ファシリテーター』(原題:Standing in the Fire)の副題は、Leading High-Heat Meetings with Clarity, Calm and Courage(白熱する会議を明晰さ、穏やかさ、勇気を持ってリードする)ですが、まさに世界中の「炎」の中に立ち続けたカヘン氏の「あり方」そのものだと再確認しました。

■ 次回 Standing in the Fireワークショップ【11期 】8月6日(土)詳細はこちらからご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA